2010/03/29
ハグとビズ
海外に長く生活していると、その国の言葉や文化が体になじんで、日本に帰ったときに違和感を感じることが結構あります。その中でも一番「日本式じゃもの足りない!」と思うのは挨拶。特にラテン系の国では普通の挨拶でもビズをするので、言葉を交わすだけではなんとなく寂しい感じがします。
ビズとは軽く頬を寄せてキスの音をたてる挨拶の一種で、普通は右・左と1回ずつするのですが、暖かい地方に向かうにつれ人の性格も明るく開放的になるようで、ビズの回数も増えます。特に仲の良い友達に会った時や、嬉しいこと・悲しいことがあった時にはハグもプラスされ、相手の体温や体臭まではっきり感じることがあります。相手の体に触れる文化のない日本人にとって、はじめはこの挨拶の仕方にかなりとまどいますが、慣れてしまうと日本人同士でも平気でできるようになります。特に本番の後には演奏者全員でハグとビズを繰り返すのですが、日本でも海外生活組はステージ裏でよくビズをしています。
このビズ、一見キスのように見えるので、たまにお年を召した方の前でしてしまうとかなりびっくりされます。普通の演奏会ではお客様にビズを見られることはありませんが、サロンコンサートのようなあまり仕切りのない会場だと、楽屋に入ってしまうまでお客様が拍手で見送って下さることが多いので、そのあたりでチュッチュとしようものなら「まあ!あの人達ったら人前なのに!!」ということになってしまうこともあり、ちょっと気をつけないといけません。
写真はまだ小さかったネギが私の手にハグしているところ。ビズは私の方からはしますが、ネギの方からしてくれたことはありません。
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