まだまだ残暑が厳しいですね。実は8月初旬から自宅練習室のエアコンの調子が悪かったのですが、忙しくてなかなか手をつけられず、9月に入ってようやく新しいものに取り換えることができました。それまで練習室の室温は平均30度と軽くサウナ状態だったのですが、何とか熱中症にもならずに音楽祭を終えることができてホッとしました!
ところで、前回の続きで軽井沢国際音楽祭のお話。8月25日には今年生誕150年を迎えるドビュッシーをテーマに、10分の休憩を挟んだ20分のステージが8枠続くという、なんとも豪華で楽しいコンサートが開かれました!プログラムはドビュッシーの作品がほとんどでしたが、彼に影響を受けた作曲家の作品もいくつか取り上げられ、木管五重奏に始まり、ピアノ連弾、打楽器アンサンブル、ピアノトリオ、クラリネットとピアノのデュオ、フルート・ヴァイオリン・オーボエのソロ、ピアノソロ、ヴァイオリンソナタと、本当に盛りだくさん!中でもラストを飾ったジェラール・プーレさんの演奏は圧巻でした!プーレ家はフランスでも有名な音楽一家で、ジェラールさんのお父さまも著名なヴァイオリニストでした。ドビュッシーはそのお父さまにアドヴァイスをもらいながらヴァイオリンソナタを書き上げたそうです。そのため、ジェラールさんはこのヴァイオリンソナタのことを「我が家のソナタ」と呼ばれます。ドビュッシーの作品のことをそん風に呼べるなんて!伝統のある音楽一家には、こういう秘話がまだまだたくさんあるのでしょうね。なんて羨ましい!
さて、私が演奏したのはピアノ連弾とソロの伴奏。まずは連弾作品「6つの古代の墓碑銘」ですが、こちらなんとも渋い作品で、あまり華やかさはありません。それでもドビュッシーらしい繊細な旋律があちこちに散りばめられていて、玄人受けする作品を言えばいいでしょうか。全体的に静かで詩的な雰囲気の作品ですが、この作品で一番苦労したのが腕の交差!ピアニスト二人が高音部・低音部をそれぞれ担当するのは普通の連弾作品と同じですが、中音域は腕をクロスしながら演奏する箇所がたくさんあり、どちらの腕を上にするか、どういう動作をすれば腕がぶつからないかと、共演の須関裕子さんと試行錯誤しました。
そしてソロの伴奏。この枠ではフルートの無伴奏ソロと、ピアノ伴奏付きのヴァイオリン・オーボエのソロが演奏されました。出演者は若手女流演奏家ばかりで、皆さん見た目も美しく、素敵な演奏を聴かせてくれました!プログラムはフルートの無伴奏ソロ以外、ピアノソロや歌曲をアレンジしたもので、原曲の雰囲気のままに演奏するのか、新たにその編成としてアプローチを変えてみるか、いろいろと研究しました。でも大体同じような年代の女性ばかりということで、合わせもステージ裏も和気あいあいとしていました!ちなみにオーボエの池田昭子さんは大学時代の同期です。
写真は現地で行われていた気球試乗イベントの1シーン。真っ青な空にヴィヴィッドな気球のカラーリングが映えます!湿度が低い軽井沢は、晴れるとフランスの空気にそっくりです!
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