2013/09/15

新しいチャレンジ!

 先日のコンサートが終わって、気がつけばもう1週間。当日はたくさんのお客様にご来場いただき、工藤あかねさんの楽しいトークのおかげもあって、とっても和やかな雰囲気でした!松平さんと工藤さんの演奏は素晴らしく、私自身もとても楽しく演奏できました!

 オペラアリアの伴奏の場合、本来ならばオーケストラが演奏するところをピアノで代奏するので、種々の楽器の音色を出すことやスケールの大きさなどを意識しつつ、ソロを引き立てることに専念します。ですが歌曲の場合は元々歌とピアノのために書かれているので、歌とピアノの関係は室内楽的になります。もちろんまったくの対等というわけではなく、あくまでソロと伴奏なのですが、テンポにしろ音色にしろ非常に敏感に影響しあいます。もしうまく息が合えば予想以上に素晴らしい結果になるし、うまくいかなかった時は悪い方に影響しあって悲惨なことになることも。

 実は私は学生の頃は歌の伴奏が苦手でした。自分で音楽をコントロールすることもできませんでしたが、相手も同じく若いので、なんだかちぐはぐなことになることが多く、何かがずれているという感覚に常につきまとわれていたからです。しかもその何かがわからなかった。でも最近は共演者にも恵まれて、少しずつ歌の伴奏の醍醐味が理解できてきて楽しくなってきました!

 伴奏を職にしているピアニストは専門分野を持っていることが多く、例えば木管楽器の伴奏はよくやるけど弦楽器の伴奏はほとんどしないというように、一つの分野のプロフェッショナルを目指すことが多いのですが、私は歌も弦も管も、バロックもクラシックも現代も、みんなみんな同じように好きで、どこか一つに的を絞れません。なんて欲張りなんだろうと思うし、やっぱり一つの分野に絞っている人に比べるとレパートリーが少なかったりもしますが、いろんなことを知って経験したいのです。その気持ちを向上心と呼ぶほど努力家ではないので、多分好奇心が強いんですね。

 そんな私の新しいチャレンジとして、今回ご一緒したソプラノ歌手の工藤あかねさんと、「タマユラ」というデュオを組むことになりました!タマユラは漢字で書くと玉響。勾玉どうしが触れ合ってたてる、かすかな音のことを指します。工藤さんと私の持っている音楽はそれぞれ別のものですが、それぞれが交差して響きあう、そういうデュオを目指したいと思っています。11月には第1回のリサイタルを開きますので、また日が近くなったら改めてお知らせいたしますね!

 写真はお昼寝中のネギさん。ヘソ天で顔を隠しながら寝ています。のんびり屋の私は新しいことにすぐに対応できなくて疲れてしまうこともありますが、この寝顔を見ると疲れも吹き飛びます!「よーし、おかーさん頑張っちゃうぞ!」と思えるのだから、自分で言うのもなんですが、安いものです!(笑)

2 件のコメント:

  1.  さっきまで空が茜色に輝いていました。 台風は去ったようですね。
     お庭の草木や花々は無事だったでしょうか? ネギちゃんは落ち着いていられましたか?

     昨年、ヤムヤムを亡くしてから、未だ、次の子を迎える勇気がわかず、(笑)道すがら出会う猫達と仲良くする日々ですが、こんな台風の日はノラ達は苦労だろうと思います。 どこかで上手く雨、風をしのいでくれているといいのですが。。。

     8日のヒルサイド・プラザでのコンサート、伺えなくてごめんなさい。
     猫の歌もたくさん、奏されたようですし、2011年に震災のチャリティ・コンサートで初めて動く(笑)藤田朗子さんにお目にかかった記念すべきヒルサイド・テラスでのコンサートだから、ぜひ、伺いたかったのですが。
     
     これは苦言ではなくて、お願いと捉えて頂きたいのだけれど、

     告知はもうちょっと、早めに。(笑)

     藤田さん、大学のお仕事はあるし、ピアノの練習やネギちゃんやご家庭のことで大忙しなのは承知致しておりますので、あんまりこのことをお願いするのは気が引けるのですが、2日前ではちょっと、きつい。(笑)
     もちろん、僕が自身で調べていなかったのも悪かったのです。

     さて、10月14日の恒例の下町コンサートですね。
     このコンサートは南千住の、住民のみなさんの実際の生活の場を使って行われるコンサート。
     会場も音響のことなど考えられていないのですが、案外、イヤな響きはしない。
     考えてみると、現実の生活の場でそんな変な響きが伴っていては気になって安心して会話も出来ません。
     音さえ抜けてくれれば、ピアノの低い方の音も籠もらず、気にならずに済みます。
     そんなことより、南千住の人々の日々の生活の息吹を感じながらの、藤田さんのピアノにたゆたう時間の方が余程、楽しみです。

     もう、10月のこの頃は日が暮れるのもすっかり早まって、コンサートの最後の回が終わる頃には外は宵闇です。
     始まるのが日がある時間なので、その"こと"が終わるのと、一日が終わってゆく感覚がリンクして、心地良い疲れとある種の寂寞感を伴いながら、駅へと家路に向かう。
     人生のいとおしい時間なのです。

     11月3日の世田谷は伺います。 「タマユラ」の記念すべき船出のコンサート。
     伺わないわけにはいきません。(笑)

     玉響には瞬間に意もあるそうで、このユニットでしか表出し得ない工藤さんと藤田さんの魂の輝きの瞬間を、しかと受け取りに参ります。(また、猫の歌もやってね。笑)
     

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  2. Daisukeさん

    こんにちは!

    先日のコンサートの告知は、直前になってしまってすみませんでした!
    8月末の段階でチケットの残りが少ないと聞いていたので、
    告知するかどうか迷ったのですが、自分の記録用に載せたものでした。
    でもそれで「行きたかった」と言っていただけるのは嬉しいです。
    今度からはもっと早く告知しますね。

    先日の台風は各地に爪痕を残していきましたが、
    うちの庭は幸い大きな被害もなく、ネギも落ち着いていました。
    ネギは家に誰かいれば雷や雨音もそんなに怖がりません。
    震災の時はパニックになった子がたくさんいると聞きましたが、その時もネギは落ち着いていました。
    普段はビビりなのに不思議です。

    南千住ぶらり下町音楽祭はもうそろそろ合わせを始めます。
    今回テノールの志田さんとは初顔合わせなので、
    どんな音楽になるか私も楽しみにしています!

    タマユラではあれもこれもやってみたいと思っています!
    工藤さんも多才にして好奇心旺盛な方なので、私たちならではのプログラムや音楽を考えていきたいです。
    実験ユニット的な?
    もちろん猫の歌もまたやります!(笑)

    では、また会場で見かけたら声をかけてください。
    いつもいろいろと聴きに来てくださって、本当にありがとうございます!

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