昨日はガーデン・プレイス・クワイヤ合唱団の定期演奏会に出演してきました。合唱の編成は40人弱で決して大人数ではありませんでしたが、大入り満員のホールの隅々までしっかりとブラームスの音楽で満たすことができたのではないかと思います。残響の多い大きなホールでははっきりしないドイツ語の発音もしっかりとできていて、団員さんの努力の跡が伺えました!ソリストの成田さんと小川さんは本当に豊かで深い声、櫻屋敷さんの指揮は重くのっぺりしがちなブラームスの音楽に推進力と明暗を与え、一緒にピアノを演奏した長崎さんの音色は柔らかく、紀尾井ホールの響きはとても気持ちよくて、演奏していて本当に楽しく幸せなひと時でした!
もう一曲のシェーンベルクは無伴奏だったので、舞台裏でモニターを通して聞いていましたが、かなり難易度の高い無調の曲をよく演奏されていたと思います。曲中のソロは団員さんが歌われていましたが、堂々としていて素晴らしかったし、開演前のプレトークで櫻屋敷さんがブラームスとシェーンベルクに共通する「モチーフの展開」について椅子を使って説明されていたので、それを聞いたお客様は難しいシェーンベルクにも入り込みやすかったかもしれません。
写真はセッティング前のステージ。本当はピアノがセッティングされた状態の写真を撮ろうと思っていたのですが、うっかりして忘れてしまったので、団員さんのお一人が撮ってくださった写真をお借りしました。普通2台ピアノを使う場合は横向きに互い違いに置くのですが、今回は指揮者と合唱団の間に縦に2台並べ、蓋も取り払っての演奏でした。珍しいセッティングで普段とは違う聴こえ方に慣れるのに少し時間がかかりましたが、客席には合唱と上手く交じり合って聞こえたのではないかと思います。
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